「レオン」
레옹/Reon
2010/13:00/イ・ギヨン
2D Computer
カメレオンのレオンは、自分の体の色が変わるのが嫌になり、長い旅に出る。
Director's note
誰もがコンプレックスを抱えており、それによって苦しみ、悲しみ、孤独を感じることがある。しかし、あえて自分自身に刃を向けてまで、苦痛や疎外感に苛まれる必要はない。ただでさえ辛く険しい人生。自分を苦しめながら生きる意味があるだろうか。自分の正体を知り、受け入れ、自分自身を愛することができれば、苦しみの半分は消えるだろう。そして自分を嫌う人間が意外に少ないことに気が付けば、残りの半分にも耐えられるはずだ。『レオン』はそのような意図から出発している。
「ゾウ」
코끼리/The Elephant
2010/9:15/イ・ミンギョン
2D Computer
厄介者のゾウが家からいなくなって、少年は初めて自分の本当の気持ちに気づく。
Director's note
祖母と一緒に暮らしていた頃、祖母はいつも深い愛情を与えてくれた。しかし、私はその想いに応えられず、苛立ちをぶつけることしかできなかった。そのような幼少期を思い出し、祖母に対する謝罪の気持ちをアニメーションで表現したかった。
「トト」
토토/TOTO
2010/8:25/イ・グナ、ホ・ジョンイム
Drawing, 2D Computer, Cut-Outs
文字や絵に独特な感性と想像力を持つ少年トト。しかし、大人たちは誰も彼のことを理解できなかった。
Director's note
小学生が描いた絵や作文には、吹き出してしまうほど奇抜なものがたくさんある。まさに「予想を覆す」という言葉がぴったりの作品だ。「童心」と言われる、子どもならではの純粋さと好奇心、天真爛漫さなどが、彼らの無限の想像力を生んでいる。しかし、このような想像力は、画一化された教育体系の中で固定的な思考方式を身に付けると同時に破壊されていく。「言語」も一つの例である。それまでは無限であった想像力と表現力が、「言語」という象徴体系に押し込められることで、気付かぬうちに制約を受けているのだ。主人公トトはこのような現実の中で犠牲になった子どもたちの代表例と言える。美しく科学的なハングルの特性を活かしつつ、以上のようなテーマを伝えたいと思う。
「朝の食卓」
아침 식탁/The Breakfast Table
2010/7:55/キム・チェヒョン
Cut-outs
お母さんは朝食の支度に出勤の準備と大忙し。寝ぼけ眼の子どもは一家団欒の幸せな夢を見るが…。
Director's note
私の両親は幼い頃から共働きをしており、遊ぶ時間はもちろん、会話する時間さえあまりなかった。当時感じた寂しく、悔しい気持ちを、純粋に子どもの立場から想像し、表現してみた。
「Tapis Roulant ~人生のルーム・ランナー~」
따삐 훌랑/Moving Walkway
2009/7:45/イ・ジュヒョン
Drawing, 2D Computer
高校を卒業した学生が、ルーム・ランナーの上を走るように等速度で、社会の様々な経験をしていく。
Director's note
ある日、私は自分の歩くスピードが社会のスピードと同じだということに気付きました。まるでルーム・ランナーの上を歩くように、与えられたリズムに合わせて歩いている自分に気付き、知らぬ間にそれに順応している状況を描いてみようと思いました。社会の中で生きる一個人の話をしたかったのです。
☆第17回(2010)シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭 国際学生コンペティション部門
☆アニマドリード国際アニメーション映画祭2010 コンペティション部門
「誰もが」
아무도 아무것도/Everything Goes
2011/14:59/パク・ヨンジェ
2D Computer, Cut-outs, 実写撮影, 合成
過去と現在を往き来する主人公が、実写とアニメーションを合成した世界の中で「夢」について思考する。
Director's note
誰にでも「夢」があるはずだ。そして過去も現在も、その夢に向かって走り続けているだろう。しかし、いつかは皆、避けようのない現実に打ち砕かれ、妥協する瞬間を味わう。『誰もが』はそのような経験を経た先輩や今後経験する後輩に、どのようにこの過程を克服したのか、もしくは諦めたのか、そしてどのように克服するつもりなのか、ぜひ考えてほしいと思い、企画・製作した。
★インディ・アニフェスト2011KIAFA特別賞
<関連記事>
インディ・アニフェスト2011受賞作審査評
「RUKA」
루카/RUKA/2010/7:30
キム・ヨンオ、チェ・セヒ、チョン・スヨン
Drawing, 2D Computer
大都会に住む会社員が、原始的な生活を夢見る。
Director's note
本性回帰への可能性。
「男は泣かなかった」
남자는 울지 않았다/The Man Did Not Cry
2011/8:46/ムン・ヒョンイル
Drawing, 2D Computer
5歳の時、悪魔に「初めて泣いた日に死ぬ」と宣言された男の一生。
Director's note
社会の慣習や文化によって定められた枠の中で、規範に従って生きなければならない人間の苦しみを表現したかった。
★インディ・アニフェスト2011大賞
<関連記事>
ムン・ヒョンイル「男は泣かなかった」スタジオ訪問記
ムン・ヒョンイル「男は泣かなかった」インタビューbyユースボイス
インディ・アニフェスト2011受賞作審査評
copyright ©2008- 花開くコリア・アニメーション All rights reserved.