花コリ2018名古屋会場ゲストのカン・ヒジン監督のトークイベントで流す、監督の過去作品『お婆の海』と『お守りの意味』の字幕翻訳を愛知淑徳大学の字幕制作チームにお願いしたご縁で、今年は 同大学「映像翻訳」の講義で学んだ知識と経験を活かしていただき、 韓国短編プログラム2を丸々、同大学の字幕制作チーム (字幕翻訳同好会) の学生さんに翻訳協力していただきました。
*2018年の字幕翻訳の、同大学の授業の様子についてはこちら。
担当された学生さんに翻訳された際のお話や作品の見どころについてお聞きしました。
『We Will See Someday』担当:太田 結(愛知淑徳大学交流文化学部3年)

『We Will See Someday』
いつか出会える
ホン・ナリ 홍나리 / 2018 / 06:30 / Drawing
近所で出会ったノラ猫とやっと仲良くなれたのに、雨がひどく降った日、猫は死んだ。
温かく柔らかかった猫は、冷たくなっていた。その姿は、まるで猫が脱ぎ捨てていった服のようだった。
翻訳をしてみて、直訳では伝わりにくく字幕にのせられる限られた文字数で翻訳することが難しいと感じた反面、翻訳することの楽しさだと改めて感じました。このアニメーションを通して、作者の想いが見る方々にそのまま伝わるように翻訳したいと思っていました。なので、常に翻訳した文を初めて見る人の気持ちになって翻訳するように心がけました。
この作品の見どころは、動物、自然など様々なものが出てくるところです。「死」という誰もが向き合う問題についての考えを伝える作品ですが、思いもよらない姿かもしれないけれど、必ずまた会えるということを強く象徴している場面だと思います。
私は、高校生の時に祖父を亡くしました。とても悲しく、今までに感じたことのないような感情になりました。悲しい感情はありましたが、亡くなった祖父はまだ生きているように感じています。この作品を翻訳しながら、祖父は姿を変えて見守ってくれているから、まだ生きているように感じたんだと思いました。
*この作品は、学生さんから翻訳データをいただいた後、韓国で監督さん自ら字幕を動画に入れる作業をしてくださいました。
花コリ2020名古屋会場では、 愛知淑徳大学字幕制作チームをゲストに、生トーク 「大学生が見て、訳して、感じたアニメーション」が開催されました。
*トーク録はこちら。